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Lee Hale

Art and Jewelry 2023.3.13

リー・ヘイルはポートランドで活動するアーティストです。彼女は自分のことをこう語ります。

「私は自然物でも人工物でも、取るに足らないものや、使い捨てられるもの、人が興味を示さないものに惹かれるの。一般的にはトゲに美しさを感じないかもしれないけれど、それだけを取り出してよく見て思ったの、とっても綺麗な形をしているって。あとはね、日常生活でゴミの一部として捨てられるものをあえてシルバーやブロンズに変身させるの、すると違った意味合いをもって彫刻作品に見えてくるのよ。見過ごされたり、捨てられたりするようなものを、喜びのあるものに変えること、それが私のやりたいことなの。」

鉛筆の端についている消しゴム部分を素材にしたハエ

ブロンズ製のバラのトゲ

鼻の箱

輪切りにした鉛筆を素材にしたネックレス

指のキャンドルホルダー

前回、彼女が送ってくれた荷物を開けて、驚きと同時に笑みがこぼれた。小さな箱をあけると綿が敷き詰められていて、その綿を持ち上げるとハエのオブジェがまるでゲージに収められているかのように整然と並んでいた。その時に思った、彼女は人を喜ばせることを楽しんでいるのだと。まさに彼女の言葉とリンクする出来事だった。
             

毎年クリスマスになると夫のアランと一緒に撮ったお茶目な写真を添えたグリーティングカードを送ってきてくれ、ときどき身の回りの写真と共にメールをくれる。そんなやり取りにも彼女のチャーミングな一面を感じることができる。

いままでに彼女が送ってくれた写真をご紹介します。
アトリエの赤いドア、鉛筆のネックレス、木の根を利用したランプ、デスクに飾られたポストカード、お気に入りのCD、自作のハロウィンの仮面、アトリエの様子。

              
彼女の頭や目を通して表現される世界に何か感じてもらえることがあるはずです。是非ご来店いただき、彼女の世界観に触れてみてください。
              
また以下でもご紹介しておりますので、併せてお楽しみください。
Lee Hale               

Text : 杉山慎治