金は、錆びることなく、朽ちることもなく、時を超えて輝きを保ち続ける素材です。そして、いつの時代も私たちにとって、特別な存在であり続けてきました。それは、華やかさや価値だけではなく、変わらずそこに在るという、安心感のようなものに、私たちが惹かれてきたからかもしれません。
SOURCE objectsでは、新たに10金のコレクションを発表します。このシリーズが生まれたきっかけは、ここ数年続いているゴールド価格の大きな高騰です。私たちはこれまで、主に18金を用いてものづくりを行ってきました。18金から10金へと素材を変えることで、見た目の印象だけでなく、経年変化の可能性も生まれます。けれども、私たち自身が考え、日本国内で製作しているものだからこそ、変化があった際にも、磨き直しや修理を重ねながら、長く楽しむことができる。そこには、私たちが惹かれてきた金の「安心感」が、ちゃんと息づいています。
10金は金の純度が低くなることで、比較的丈夫で軽く、日常の中で取り入れやすい素材です。また、金色は穏やかで、淡く、どこか素肌に近い表情をしています。18金が昼間の太陽だとすると、10金は朝の光のような存在だと感じています。そこで、私たちは10金が持つ軽やかな着け心地や、穏やかな色合いを、「日常のジュエリー」として捉えました。強い輝きで飾るのではなく、さりげない存在、そんな10金の佇まいを楽しんでいただけるコレクションです。
以下に各コレクションをご紹介します。
◆ Flicker(フリッカー)
チェーンの中に、等間隔にちりばめられた10金のビーズ。主張しすぎないチェーンの中で、角柱型のビーズが、ときおり光を受けて、きらりと応える。一瞬のきらめきが、装いの中に静かなリズムを添えます。ビーズはチェーンの中に直接通し、その脇にあたるコマをわずかに広げることで、動かないように固定しています。10金の軽やかさと、余分なパーツを用いずに成立させた構造が、機能と美しさが共存した、ミニマルなかたちを生み出しています。
◆ Perch(パーチ)
フープの中央が折れる、中折れタイプのピアス。すべてシングルでの販売とし、身につける人が自由に組み合わせられます。小さな3サイズを用意しているので、「このピアスホールにはこれがしっくりくる」そんな居場所を見つける楽しさがあります。また、「今日はここに、明日はあちらに」と、鳥が止まり木を移るように、気分や装いに合わせて位置を変えて使えるのも、このピアスの特徴です。10金ならではの軽やかな着け心地で、日常の中では身につけていることを忘れてしまうことも。主張しすぎず、でも確かにそこにある。そんな存在感が、このピアスの心地よさです。
◆ Knot(ノット)
ビーズとビーズの間に、ひとつずつ結び目をつくる。結びによって生まれる余白が、連なりに心地よいリズムを与えます。その構造から、Knotと名づけたシリーズです。天然石を用いることで、貴金属だけでは表現が難しいボリューム感や存在感が生まれます。手に取ったときや身につけたときに、少し気分が高まるような感覚があるのも、天然石ならではの魅力です。そして、オリジナルでデザインした10金のパーツを組み合わせることで、装いの中に、ジュエリーらしい緊張感が加わっているように思います。制作は、真珠のネックレスを手がける職人によるものです。紐が切れたり、伸びてしまった場合にも修理が可能で、長く安心して付き合っていただけます。
10K CollectionはSOURCE objectsの店頭、オンラインショップにてご覧いただけます。
10K Collection
Text : 杉山慎治